肩甲骨まわりをほぐすと呼吸が深くなる仕組み

肩甲骨まわりをほぐすと呼吸が深くなる仕組み

現代人はなぜ「呼吸が浅い」のか

パソコン作業やスマホの長時間使用が当たり前になった今、多くの人が無意識のうちに呼吸が浅い状態に陥っています。
呼吸が浅いと、酸素が十分に取り込めず、疲れやすさ・集中力の低下・イライラなど、心身にさまざまな影響が出ます。
しかし、呼吸が浅くなる原因は「肺が弱いから」ではありません。
実は、肩甲骨まわりの筋肉が固まることが大きく関係しています。
肩甲骨は背中に浮かぶ“翼”のような骨。
この肩甲骨が自由に動くかどうかで、胸の広がり方、つまり呼吸の深さが大きく変わります。

肩甲骨はがしとは何か:固まった肩甲骨を“本来の位置”へ

まずは、サロンでもよく耳にする肩甲骨はがしという言葉の意味を整理しましょう。
肩甲骨はがしとは、
・肩甲骨まわりの筋肉をゆるめ
・肩甲骨が肋骨から“はがれる”ように動く状態をつくり
・本来の可動域を取り戻す施術
のことを指します。
肩甲骨は本来、肋骨の上をスライドするように動く骨です。
しかし、デスクワークやスマホ姿勢が続くと、肩甲骨は外側へ広がり、背中に張りついたように固まります。
この状態では、肩甲骨が動かず、胸が開きにくくなり、結果として呼吸が浅い状態が続きます。
肩甲骨はがしは、固まった筋肉をゆるめ、肩甲骨を“浮かせる”ことで、胸郭の動きを取り戻し、深い呼吸へと導く施術なのです。

呼吸が浅くなる理由:巻き肩と胸郭の可動域の低下

呼吸が浅くなる背景には、姿勢の乱れがあります。
特に現代人に多いのが巻き肩です。
巻き肩とは、肩が前に入り、背中が丸くなる姿勢のこと。
この姿勢になると、胸の前側の筋肉(大胸筋・小胸筋)が縮み、背中側の筋肉(僧帽筋・菱形筋)が引っ張られ、肩甲骨が外側に広がります。
するとどうなるか。
胸がつぶれ、肺が広がるスペースが減り、胸郭の可動域が低下します。
胸郭とは、肋骨・胸骨・胸椎で構成される“胸のかご”のような部分で、呼吸のたびに上下左右に動きます。
胸郭の可動域が狭いと、肺が十分に膨らまず、呼吸が浅くなるのです。
つまり、巻き肩 → 胸郭が動かない → 呼吸が浅い
という流れができてしまいます。
肩甲骨まわりをほぐすことは、この悪循環を断ち切るための第一歩になります。

肩甲骨と自律神経の関係:深い呼吸が心を整える

肩甲骨まわりをほぐすと呼吸が深くなるだけでなく、自律神経にも良い影響があります。
自律神経は、
・交感神経(活動モード)
・副交感神経(リラックスモード)
のバランスで成り立っています。
深い呼吸は、副交感神経を優位にし、心を落ち着かせる働きがあります。
しかし、呼吸が浅いと、交感神経が優位になり、
・緊張しやすい
・眠りが浅い
・イライラしやすい
などの状態が続きます。
肩甲骨まわりをほぐし、胸郭の可動域が広がると、自然と呼吸が深くなり、副交感神経が働きやすくなります。
つまり、肩甲骨ケアは
「体をゆるめる」だけでなく「心をゆるめる」効果もある
ということです。

肩甲骨はがしで得られる5つのメリット

肩甲骨まわりをほぐすことで、呼吸が深くなる以外にも多くのメリットがあります。
① 姿勢が整い、巻き肩が改善
肩甲骨が正しい位置に戻ることで、自然と胸が開き、巻き肩が改善します。
② 肩こり・首こりの軽減
肩甲骨の動きが良くなると、僧帽筋や肩周りの筋肉の負担が減り、こりが軽くなります。
③ 血行促進
肩甲骨周辺には大きな筋肉が多く、動くことで血流が改善します。
④ 自律神経が整う
深い呼吸ができるようになり、心身のバランスが整います。
⑤ 疲れにくい体になる
酸素がしっかり取り込めるため、疲労回復が早くなります。

なぜ肩甲骨をほぐすと胸郭の可動域が広がるのか

胸郭の可動域は、肩甲骨と密接に関係しています。
肩甲骨は、肋骨の上を滑るように動くため、肩甲骨が固まると肋骨の動きも制限されます。
肩甲骨まわりの筋肉(前鋸筋・僧帽筋・菱形筋など)がゆるむと、
・肋骨が上下に動きやすくなる
・胸が自然に開く
・肺が膨らむスペースが広がる
という変化が起こります。
つまり、肩甲骨をほぐすことは、胸郭の可動域を広げる“間接的なアプローチ”なのです。

サロンでの肩甲骨ケアはなぜ効果が高いのか

セルフケアでは届きにくい部分こそ、サロン施術の得意分野です。
特に肩甲骨は、
・背中側にある
・複数の筋肉が複雑に絡む
・自分では動かしにくい
という特徴があり、プロの手による施術が効果を発揮します。
サロンで行う肩甲骨はがしは、
・筋肉の緊張を丁寧にゆるめ
・肩甲骨を立体的に動かし
・胸郭の可動域を広げ
・深い呼吸へ導く
という流れをつくるため、短時間でも変化を実感しやすいのです。

日常でできる簡単セルフケア

サロン施術と組み合わせると、効果が長持ちします。
● 肩甲骨を寄せる深呼吸
胸を開き、肩甲骨を軽く寄せながら深呼吸するだけで、胸郭が動きやすくなります。
● 胸のストレッチ
壁に手をつき、胸を開くストレッチは巻き肩の改善に効果的です。
● スマホ姿勢の見直し
スマホを目線の高さに上げるだけで、肩甲骨の負担が大きく減ります。

肩甲骨をほぐすことは“呼吸を取り戻す”こと

肩甲骨まわりをほぐすことは、単なる肩こり対策ではありません。
呼吸を深くし、自律神経を整え、心身のバランスを取り戻すための大切なケアです。
・肩甲骨はがし
・呼吸が浅い
・自律神経
・巻き肩
・胸郭の可動域
これらのキーワードに共通するのは、
「肩甲骨が自由に動くと、体も心も軽くなる」
ということ。
リラクゼーションサロンでの肩甲骨ケアは、忙しい現代人にとって“深く息を吸える体”を取り戻すための大切な時間になります。

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