「そのうち治る」は危険! 慢性的な腰痛が繰り返す理由
日本人の約8割が経験すると言われる「腰痛」。その中でも、症状が3ヶ月以上続くものを慢性的な腰痛と呼びます。多くの方が「どうせまた治るだろう」「一時的なもの」と軽視しがちですが、何度も痛みを繰り返すのには必ず原因があります。
実は、慢性的な腰痛の多くは、単なる筋肉の疲労ではなく、生活習慣によって引き起こされる骨盤の歪みや、体の深部にあるインナーマッスルの機能低下が関係しています。このコラムでは、腰痛が繰り返す根本的な原因を解明し、今日からできる自宅でできる対策をご紹介します。腰の不安から解放され、活動的な毎日を取り戻しましょう。
腰痛の根本原因は「姿勢」にあり:反り腰と骨盤の歪み
慢性的な腰痛を抱える人の多くに見られるのが、姿勢の崩れです。特に「反り腰」と呼ばれる、腰が過度に反った姿勢は、腰痛の大きな原因となります。
反り腰は、お腹の深層にあるインナーマッスル(腹横筋や腸腰筋)の力が弱まり、代わりに背中や腰の筋肉(脊柱起立筋)が過剰に緊張することで起こります。この状態が続くと、腰の椎間板や関節に常に負担がかかり、炎症や痛みを引き起こします。
また、猫背や足を組む習慣、片足に体重をかける立ち方などは、体全体のバランスを崩し、骨盤の歪みを生じさせます。骨盤は体の土台であり、ここが歪むと上半身と下半身のバランスが崩れ、腰の筋肉が無理に頑張らなくてはならなくなり、慢性的な腰痛へと繋がっていくのです。
慢性腰痛を断ち切る! 自宅でできる対策3選
病院に行ってもなかなか良くならない慢性的な腰痛には、生活習慣の見直しと、自宅でできる継続的なケアが不可欠です。
【対策1:インナーマッスルの再教育】 弱体化したインナーマッスルを鍛えることは、反り腰や骨盤の歪みを改善し、腰痛を予防する最重要課題です。
・ドローイン(腹圧を高める運動): 仰向けになり、息を吐きながらお腹をへこませた状態をキープします。この時、腰が床から離れないように意識します。これを30秒×3セット行います。
・インナーマッスルが機能することで、コルセットのように腰を支え、負担を軽減してくれます。
【対策2:股関節の柔軟性確保】 股関節が硬いと、その動きを腰が代わりに補おうとして負担が増えます。
・腸腰筋のストレッチ: 片膝立ちになり、前足に体重をかけながら後ろ足の股関節前方を伸ばします。
・自宅でできる対策として、お風呂上がりなど体が温まっている時に行うと効果的です。
【対策3:寝具の見直し】 一日の約3分の1を占める睡眠時間。寝具が合っていないと、一晩中、腰に負担をかけ続けてしまいます。
・柔らかすぎるマットレスは反り腰を助長し、硬すぎるマットレスは腰と寝具の間に隙間を作ってしまいます。
・立っている時と同じS字カーブを保てる、適度な硬さの寝具を選ぶことが、慢性的な腰痛の予防に繋がります。
プロの視点:セルフケアとマッサージで根本改善へ
自宅でできる対策を実践しても、なかなか痛みが改善しない場合は、深層の筋肉が固まっている可能性が高いです。特に、腰の土台である骨盤の歪みは、自分ではなかなか矯正できません。
当店の施術では、硬く緊張した腰周りの筋肉を丁寧にほぐすだけでなく、インナーマッスルの働きを邪魔している関連する筋肉(お尻や太もも裏の筋肉など)にもアプローチします。
また、施術を通じてお客様の反り腰や骨盤の歪みの傾向を把握し、お客様一人ひとりに合わせた最適なストレッチや姿勢指導を行います。セルフケアとプロの手による専門的なケアを組み合わせることで、慢性的な腰痛の悪循環を断ち切り、痛みのない軽やかな体を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
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